こかげの学校

やぶこぎ春キャンプ2024高学年の部

春キャンプ2本目!
『やぶこぎ春キャンプ2024高学年の部』
を先日開催いたしました。

「人生藪漕ぎ」。

これは私、ヒトトキト代表飯塚の座右の銘です。
「藪漕ぎ」とは「ササや雑草、タケ、灌木等が繁茂し進行がままならない山野をかき分けて進む様子を表した言葉(Wikipedia)」のことです。

社会の多様化により、子どもたちの将来には多くの選択肢と自由があります。それ自体はとても喜ばしいことではありますが、選択肢が多いこと、自由であることは時に残酷な一面があると思います。誰かの言う通りに生きれば幸せになれるものではなくなってしまいました。自分で考えて調べて判断し、行動する。そして、その判断や行動に自分で責任をとっていかなければなりません。

これからの子どもたちは、そんな自由だけれども生きにくい、藪の中をかき分け、かき分け、生きていかなければなりません。

そんなこれからの社会を自由に生きていく力は「自然の中での自由な遊び」の中で育まれるものだと思います。
そんな想いで、子どもたちにこれからの社会を生きていく力を育むことを目的とし、「やぶこぎキャンプ」を企画しています。。
このキャンプでの経験が、これからの新学年に上がってからやこれからの人生を生きていくうえで、力となるよう精一杯のサポートしています。

高学年の部

春キャンプ第二弾は「高学年の部」
一泊2日で1日目の朝から20日目の夕方までと長い一泊2日です。

体調不良などの理由でのキャンセルはありましたが
新中学3年生4名
新中学1年生2名
新小学5年生6名の
総勢12名での開催です。

雨の中で始まった高学年の部。
最初はブルーシートを被ってフィールドの探検です。

僕は雨の音は好きなんだけど
みんなはどうでしたか??

徐々に強まる雨の音。
本当に夕方には止むのでしょうか??

「自分自身を楽しませるのは自分だからね。」

雨の中でも
こかげの学校での過ごし方はたくさんあります。

雨だからこその発見もあったのではないでしょうか。

雨も関係なくずぶ濡れになる姿も見られましたが笑

「別に濡れてもいいんだけど、自己責任だからなーー!!」

テント張り

激しく降っていた雨は
お昼を過ぎると急に止んで、太陽が顔を出してくれました。

蒸気でこかげの学校のフィールドからは湯気が立ち上ります。

晴れたタイミングでテント立てです。

寒さを凌ぐために新しく導入した大型テントもみんなで立てます。

声を掛け合って
協力するからテント立てっていいんだよね。

今回はキャンプ常連組も多く
活躍してくれて早く立てることができました。

今晩の冷え込みはどうだろう。

自然相手だとわからないことだらけ。
だから、飽きないんです。
(ともは毎年やぶこぎキャンプを10本近くやりますが、飽きませんね笑)

自然の魅力と怖さ
コントロールできないものへの対応。
ゲームとは違うよね。

火起こし

こかげの学校恒例の火起こし。

使う道具はマッチとナタだけ。

火も刃物も危ない道具だけれども
とても便利で人として欠かせないものです。

こかげの学校のキャンプでは
火がないとご飯も作れないし、お風呂にも入れません。
夜や朝の寒さを凌ぐのもしんどいです。

みんなで火起こしに挑戦です。

午前中の雨で少し湿気った薪は
難易度をグッと高くしていて

常連の参加者も
慣れたスタッフですら苦戦する姿が。
(火を起こすと薪がジュウジュウ言うんです笑)

それでも
最後まで諦めないでつけようとする子どもたちの姿が忘れられません。

逆に
最初はマッチやナタを怖がって
友達の後ろに隠れていたのは
もう誰だったかすら覚えていません笑

2日目には
みんながナタを持ち、マッチを持ち
火をつけてご飯を作る姿が当たり前になっています。

たった1日でここまで変わるんですね。

夜の準備

こかげの学校の夜の準備はやることがたくさん。

竈門に火を起こす人、薪を割る人
羽釜の準備をする人
調理をする人、ドラム缶風呂の準備をする人。

やぶこぎキャンプでは
「自らの責任で選択すること」
を大切にしているため
よくやるような
ローテーションでの役割分担やチーム編成は行わず
それぞれの判断で役を担ってもらっています。

得意なことを選択する人もいれば
挑戦することを選ぶ人も。

それぞれがそれぞれの場所で力を発揮して
夜の準備を頑張ってくれました。

協力しあって作ったご飯は美味いかー??

そして、夜のドラム缶風呂。

夜の冷え込みで震えていた人も
春の星空の下で
体の芯から温まるドラム缶風呂は気持ちよかったでしょう。

ドラム缶風呂の火を起こし続けるのは大変だったと思います。

大型テントの中は
火を起こして暖かくなって活躍してくれました。
買ってよかったー笑

ひなたぼっこ

2日目は
お昼前くらいに強風に見舞われたものの
日差しが出てくれて暖かくなりました。

2日目は
手際よく火起こし、調理と行い
外に人工芝を広げて
春の日差しを浴びながら朝ごはんやお昼ご飯を食べました。

ごますけも晴れてた方がいいよねー。
ネコのちょこも朝ごはんにちゃっかり混ざっていました。

対話の時間

高学年の部のテーマの一つに掲げているのが
「対話」

時間がたくさんある高学年の部は
特に
参加した子どもたち同士(初めましても含めて)や
スタッフと子どもたち(もちろんスタッフ同士も)
一人一人と「対話」をしたいと思っていました。

ニコニコ、ワイワイ、笑顔いっぱいの先に
こかげの学校のキャンプが目指すものがありました。

キャンプの中で
それぞれが信頼できる関係性を築いて
居心地のいい場を作りあって
濃い話ができたらと思っていました。

2日目の午後になってくると
鬼ごっこやボール遊びなどの激し目な遊び?も
落ち着いて
あちらこちらで
話をしている姿が見られました。

あっちでは

鬼ごっこ仲間?で
ひなたぼっこをしながら。

こっちのテントでは
花粉症に苦しみながら
こい(恋)話を。

小学生も1人の人として
しっかり考えているし、悩んでいるし、(恋だってしている笑)
すでに関係性がはっきりしている家族や学校では
「子ども」の立場だから
話しにくいこともきっとあると思います。

学校ではあまり話せないことや
親にはあまり話せないようなことも
このキャンプの中で
そんな話がほんの少しでも出てきていたら
きっと
居心地のいい場所になっていたのかなーと思います。
(僕も女子会に混ぜてくれてありがとう。)

ありがとう

1日目の午前中は土砂降りの雨で
夜と朝はしっかりと冷え込み
2日目は強風で
春らしいっちゃ春らしい気候のキャンプでした。

そんなキャンプだったからこそ
できた経験もあったと思うし
学べたことも多いのではないかなと思います。

「自分自身を楽しませられるのは自分だからね」

このキャンプ中、何度も言っていました。(噛みながら)

新年度になって受験生になる人も
中学に上がるという人も
大好きな担任の先生が変わっちゃう人もいますが

「(人生)自分自身を楽しませられるのは、自分自身」

雨でも寒くても風が強くも
受験だろうと
中学生だろうと
担任の先生が変わろうとも
時には立ち向かったり、時には逃げてみたりしながら
たくましく
1年間過ごして行ってほしいなと思います。

参加してくれたみんな、ありがとう!

送り出してくださった保護者の皆様、ありがとうございます!

そして、いつもキャンプを支えてくれた

スタッフのみんな、本当にありがとうございました!